ショールーム日誌

2004/05/21 -喘息から冬ソナを経て、心の解放へ-

一ヶ月も日誌が空いてしまいました。季刊誌の発行があったことと、スタッフが書く予定の日誌が上がって来ないなどの理由で、結局私が書くものになりました。日々、たくさんのドラマはあるのにねぇ……。思ったことを書く、という癖がないスタッフばかりなので、あいすみません。

 さて、5月21日、台風二号も直撃にならず、曇天が一気に青空になった日の午前中。私は、韓国の歴史を学んでいました。決して一方的に侵略したのではないだろうに、日本に敵対意識を持った教育までしていた韓国。いまだ、日本人の残虐さを展示した博物館は小学生の修学旅行の行き先になっている。訪れた時、ここまでやらなくてもいいのに、と思ってしまいました。国中が、あの激情の念で、次代に引き継ぎつづけている日韓の過去の時代の負。その時代の、本当の歴史の真実は、一体なんなのだろう、と思いつづけていたのです。いまの発展し自立した国民意識で過去を振り返っても、公平な歴史認識にならない。その時の、世界情勢や両国の民族の特長やらを加味して、何よりもその時の人になりきって、本当のその時の真実を知りたい。求めれば、答はインターネットの情報の中にたくさんあった。昔の韓国は、いまの韓国民の強さはなかった。多民族に翻弄されつづけた韓国の人たちには、心に深くて大きな傷があった。それにしても便利な時代になったと痛感しながら、ショールームに降りた。

 久しぶりに会うお客様の顔があった。3~4年ぶりのだろうか。エイトスターは、売って終り、買って終りではない。その時々に、必要なものがたくさんある。完全中庸の商品を求めに来ていた。
「田村さんも喘息でしたよね。私もそうなんですが……」。
「何か心に詰まっているものがあると、出るんだよね。決定的な解決法は、記憶喪失なんですけどね……。アルツハイマーになると、持病が治ってしまうって。薬でも、記憶を消すものがあるらしいけど、たとえあったとしても他の記憶が消えてもネ……」

記憶喪失がヒントとなって、「ところで、冬ソナ見ています?」と振っていた。明日土曜日が、6回目の放映である。
カミサンに言われて観させられてから私もはまってしまっていた。人に話す時には、「あぁいうドラマにはまる、ってことは、自分の中に純粋があるってことなんだよね。純愛に対する思いがある、ってことなの。もしかして、純愛をしたかった、いまからでもしたいという思いもね……。」と、いい年をしての本心のいい訳。

再放送の5回目が終わったところで、カミサンがすべての結末を友達から聞いてきた。結果は分かっていても、はまってしまった限りすべてを観たい。その彼女、観ているどころかDVDも持っています、という。もう一週間待てないから、ビデオやで借りて来よう、と言っていたところで、まさかのお客様の来店となっていた。何かが動いていた。昼食の時間だった。そうだ、赤坂に、本当にエネルギーのいい店がある。
出される冷麺が、これまたすっきりのエネルギー上質の冷麺である。韓国の学びから、冬ソナで、天気も台風過ぎて冷麺日和となっていた。彼女は、筋金入りのヨンさまファン。韓国語まで習いはじめていた。そして話す。

「冬ソナってすごいですよね。あの一本で日本人と韓国人をつないでしまうんですから……。確かに、ワールドカップから若者の間で日本人と協調する人たちが増えてはいましたけれども、冬ソナはすごいですよね。」
「なるほど、そう言われてみれば、冬ソナはサッカーなどの範囲を越えて、日本人の心に韓国を目覚めさせるキッカケになっているよね。スマップの草薙君もすごいしね……」

「実は、我が家にとっても、本当に韓国を受け入れるキッカケになったんですよ。実は主人が韓国人で、ずっと話していなかったんです。大学四年と二年、そして15才の三男。主人は帰化していますから、ずっと日本人で育ててきました。
でも、冬ソナを観ていて、いまだ、と思ったんです。長男は、知っていたよ、でした。次男が一番大変かな、と思っていたら、その時偶然に居あわせた従兄弟に、『それじゃ、ハーフじゃない。カッコイイ!!』と言われて、そのままその気になってすぐに学校でも言ったらしい。三男が突然でまったく事情が掴めなくて、一晩泣いていました。でも、それも解決していま我が家でも韓国がオープンになったんです。」
「長い間心に閉ざしていたことが開けたんだ。良かったね。
それが喘息の元だったかもしれないね。そう考えると、一本で心が開ける。冬ソナってすごいね。ヨンさまとあの主演の女性の役目も大きかったんだね……」

 そんな見方まではしていなかったから、感動していた。こうしてたくさんの負の感情を、負を刺激することのないスポーツや芸術で、お互いの国民が手をつなげることが何とも素晴らしい。政治よりも先に、どんどんと民衆が進んでいく。
民族がいがみ合う時代は、もう終わっているのに……。強いものがちょっかいを出さなければ、みんな何とかやっていけるのに……。

 朝鮮人と日本人、考えてみれば、日本人のすべてに朝鮮人の血が流れていることになる。聖徳太子の時代にすでに豪族たちは、朝鮮からの帰化人であったという。それから、1300年あまり。一代40年としても、33代も人は混じり合っている。一代30年とするならば、43代である。自分の先祖がその中に入らないわけはない。

 私も実は朝鮮人が大嫌いであった。子供時代、朝鮮部落が村にあった。強くて暴れる奴がいた。大人になってテレビの画面では、激情のままの韓国人がよく映った。北の情報はなかったから、韓国人である。嫌い度が最高潮になったのが、ソウル・オリンピックの最終戦。閉会式の前に行われたボクシングの試合だった。誰が観ても圧倒的にアメリカの選手が勝っていた。しかし、韓国人の主審は、負けていた韓国人の勝ちにした。

そりゃないだろう。これは世界に流されているオリンピックだよ。そこで、こんな依怙贔屓をやるのか……。どうしようもない国だなぁ、こりゃ……。

怒りの気持ちのままに、つづいて始まった閉会式。魂の存在を信じ、見えない世界のことに夢中の時期だった。突然にその時、初めて見るかのように韓国国旗を観て、「ウソォッ! 韓国って、道教や易を信じているのかよ。それも、国旗にそれを入れているか……」と、一気に前向きな驚きに変わっていた。そして、スタジアムには、たくさんのシマチョゴリの女性が舞っていた。日本人だったら、とても着られないほどの派手な原色を使った衣装だった。色の持つ意味も学んでいた。赤道直下の国々ならば分かるけれども、こんな緯度の高いところで、この色を使うのか……と、その魂的な色使いにさらに驚くと共に、吾が感情は瞬間に変わっていた。急に、いとおしさが溢れた。閉じ込めていた韓国人への魂の扉が開いた。突然に思った。俺も韓国人であったことがある、と。あの激しい感情が嫌いだったのは、自分の中にもあったからだ。同じ激しさに気がつけた。そして、その裏返しのように強くて深い愛情を感じた。私の中にもあった。本当に、韓国人と親しくなりたい、と思った。

 私はこうして、他民族の中にただ一つ残っていた大嫌いが一瞬にすっ飛んで、大好きになった。魔法である。あのボクシングも伏線だった。逆に振っておかれて、プラスに揺り戻された。そのギャップが大きい分、プラスへの戻りも大きかった。私の意識に、民族に対するネガティブな意識が消えた瞬間であった。一つの奇跡であった。

 彼女の家では、冬ソナがその役目をした。それぞれの人には、その人にあった心の負を解放するものがあるのだろう。
それはきっと、魂の歴史に関係しているのだろう。そうして、人々の心から負が消えたら、どんなに素晴らしいだろうか。イラクの戦争で、戦いがことの解決にならないことを悟った人は、多かっただろう。なにごとにも、犠牲者がある。
そのことによって、救われる人たちが山ほどいるならば、その犠牲者たちは、神さまの使いである。大きな役目を持った魂だった、ということになる。

「田村さんも、喘息でしたよね……」から始まった出会いは、思わぬ方向への展開となって、冷麺もいつもよりもさらに美味しいものになった。その冷麺は、本物の平壌冷麺。
明日、小泉首相は、北に行く。日本がひっくり返ることが起こる可能性を秘めて、日本のトップが行く。想像が出来ないくらいのこと。その間、副総理ではなく官房長官が首相の代理を努めるという。この前就いたばかりの人である。もしもし、そんな非常識なことが起こったら、至急新しい首相を決めなければならない、という。猶予は、三日間と聞く。
そんなことは起こる筈はない、と思うだろう。でも、その可能性はあるんだよ。ミサイル何発よりも、そのことだけで日本を沈めることになるんだよ。それを準備してまで行く、大きな賭けなんだよ、とは山蔭管長。

まさか、この時代にそんなことは起こらない。みんな無事に帰ってくるだろう。そして、拉致の件をすべてオープンにする時の始まりとなるだろう。そう信じている。
人は誰にも、何らかのことをキッカケにして、心に詰まっていることを解放する時が来る。意識を広げる奇跡が起こる。そんな魔法が北の御方にかかりますように……。

「男の人で、冬ソナをそんなにまで感じてくださる人と食事が出来て、本当にうれしい日でした。明後日、DVDお届けしますから……」と言って帰られた彼女。

いつも突然に、特別な意味を持った出会いがある。魂が、共鳴する出会いがある。魂を理解したからこそ起こるそれは心の奥底の思い出なのだろう。きっと幾重にもあるのであろうご縁、有り難う御座居ました。

焼肉・冷麺専門店 KORYO(コリョウ)
赤坂店 03-3586-2033
浅草橋店 03-3863-0023
※ピョンヤン冷麺は、澱粉ではなく、そば粉で作るのが特長とか。きれいで、エネルギーの良いお店と料理。焼肉も美味しい。でも、冷麺は特別。雑誌などでも紹介が多いとのこと。ランチは、1000円で大満足。

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