ショールーム日誌

2004/03/28 -すべては一秒の狂いもないタイミングで……。-

3月17日のこと、若いお二人の客さまが、店内に掲示されている私とシャーリー・マクレーンの写真を見て、「本当に、よく似ていますね……。私もシャーリーの本を読んで、感銘を受けたんですよ……」と、さもシャーリーの家族へ語りかけるように話し始めた。会話は進む。あの時! に、私の意識は飛んで行った。そして、あの時のことを話し始めた。

 西海岸は、マリブの海際。目の前には、大きな空が西向きに広がっていた。空と海の間に、たくさんのカモメが飛んでいた。首を振らない限り、空と海と打ち寄せる波の世界が在るだけ。そんなイメージを振り返りながら、あの時のことを話し始めた。

「ダイヤモンドの報告からすでに5時間が経って、今日はもう話すこともないなぁ。外も暗くなり、失礼する時間になっていたのよねぇ……。ホテルまで30分程車で走るので、トイレに行きたい、って言ったら、あっちよ、ってね。それが真っ暗なのよ。日が落ちて家の中は、真っ暗。本当なんだから。
スイッチを見つけるのに手探り。これがねぇ、見つからないのよぉ……」と話し始めたとき、新しくお二人の人が、我々のいたショールームの奥に入ってきた。
シャーリー・マクレーンと私との写真の前で、連れの人になにやら説明している。誰もスタッフかついていない。思わず、「いらっしゃいませ……」と挨拶申し上げたら、振り返った顔がなんと、私とシャーリーをつないだその人、山川亜希子さんであった。

木曜会の講師としては、何回もお越しねがっている山川夫妻だが、ショールームにこんなタイミングで入って来られたのは、15年のお付き合いで初めてのことであった。

「どうなさったんですか? 突然に……」
「アメリカから知人がやって来て、前のカレー屋さんで食事をしようと来ていたんで、それじゃ、きれいなダイヤモンドがありますから、って覗きに来たんです。」
「待ってくださいよ。このタイミング……。いまシャーリー・マクレーンとの出会いのあの場面の話を始めたばかりだったんですよ……」

まさに、この一瞬しかない、というタイミングでの来店であった。席についていただく時に、紹介をする。若いお二人からは、驚きと感激のエネルギーが伝わってくる。

「私の人生を変えた本が二冊あってね、その二冊とも山川夫妻の本だったんだ。『アウト・オン・ア・リム』と『フィンドホーンの花』。この二冊がなかったら、いまの僕があったかどうか、本当に感謝にたえない人なんです。」
「私も『アウト・オン・ア・リム』は読んでいます……」とお一人。魂の世界に興味を持っている人は、必ず通らざるを得ないほどの見えない世界の登竜門の本である。すごい影響力を持ったシャーリー・ママレーンであります。

「それにしても亜希子さん、私と御夫婦の前世からの関係は、一度も見ていませんね。ここまでにも人生にからむとすると、私とお二人との間には何か余程強い結びつきがあったのでしょうね……。」
「サンジェルマン侯に聞いてみましょうか……」と亜希子さん。
でも、お互いにいまさらその必要はないね、と前世探求は、簡単に納めました。

さて、こんなタイミングである。ずっとぜひお聞きしたいと思っていたことがあった。
劇的な導きで共にいまの妻と暮らすようになっていたあの時。「ダイヤモンドの道」に書いていたあの戦いの日々の時。見えない世界に導かれて、この世的には大変難しい立場ながらまっすぐ共に生きることを選択していたのに、それはそれは苦しい日々となった。だから、食ってかかっていた。
こともあろうに、神さまに……。

「俺を引っかけたのか。答をくれ……」と。あなたが導いたならば、こんなにもめることはないだろうに、一体これはどういうことなんだ!! という気持ちだった。

そんな問いに、まさにこの時しかないというタイミングで、木曜会の講師をして下さる寺山心一翁氏から、「こんな本がでましたよ。よかったら読んでください」と渡されたのが、『フィンドホーンの花』だったのである。

 救われました。内容が、食ってかかったことへの見事な返事でした。思わず、
「分かりました。以後二度と神を疑ったりは致しません。」
と、手を合わせました。人生への迷いが消えた大きな役目を持った本だった。だから、どうしてあのタイミングで発売されたのか、不思議で仕方がなかった。まるで私のために出版された、ともいえるほどのタイミングと内容であった。

亜希子さん曰く、「それがねぇ、あれは出版社に持ち込んでから一年以上も放っておかれたのね。いい本だったから私たちも待ちきれなくなってね、もしそちらで出さないならば、他の出版社で出して貰いますから……、って言ったら、慌てて出してくれたのよね……」
「ということは、スンなり出されずに、一年半も掛かってあの時に出版された、ということなんですね?」
 改めて天に感謝した。
私よりももっと厳しい条件下で5人の子育てをしていた母親アイリーンが、霊的な人との劇的な出会いで、幼子まで置いて一人家を出る。イギリスは軍人の家庭となれば、半端な反対などではない。勘当である。そして、逃避行のように生活する中で、新しい子供が三人も生まれる。
 人の道からは、十二分にも、それ以上にも外れている。四面楚歌の中の過酷な生活は、私でも着いて行けたかどうか。
信じきって生きたアンリーンに涙が出た。自分と重ねて、感情的にもめつづけていることに、心底情けないと思った。
そして始まる神や自然の天使たちとの交流。導かれて造られる奇跡の園、フィンドホーン。砂地で繰り広げられる数々の植物たちの奇跡の成長。人の道と天の道。二つが一つになるとき、奇跡は起こる。
本当にたくさんのことを学ばせていただいた本だった。それが、私の神への詰問に答えるように用意されていた。だから、受け取れて、再び人生に立ち向かえた。神は、間違いなく導いておられた。それでは何故もめたのか……。
いまは心底思える。
「それは、人の心の問題でしょう。人間が解決するレベルの問題でしょう。それに気づき乗り越えて来なければ、次への導きは出来ません。」と、笑って見守っていた神さまがいたことを……。

感情のぶつけ合いは、間違いなく人間が越えなければならない問題であった。心の浄化は、自らでするしかない。そんなことまで神さまは、取り除いてくれない。大きな山を越えるきっかけとなった本を翻訳してくださった山川亜希子さんと私が、久しぶりにそこにいた。

あの一点、この一点しかないタイミングは、まちがいなくある。誰にもある。いや、すべてがそう起こっているのだろう。一つ一つのことを、偶然ではなくすべてが必然として起こっていることを認識して、実り大きい人生にしたいものである。この一点に、最高の導きをくださることを信じきって、いまをまた生きつづける。

本の3分の1にあたる前半が同じ境遇であったその後の私といえば、導かれて、過酷な生活をして、やり抜いて、フィンドフォーンが奇跡の聖地になったのと違って、ダイヤモンドが、動くフィンドホーンになった。聖地ならぬ聖なる宝石、聖石となった。癒しの地ならぬ、癒しのダイヤモンドとなった。
それが、いま光を完全に反射させて美しく輝くカットの完成から18年を経て、エイトスター・ジャパン・ダイヤモンドとなった。日本だから出来た。日本人だから出来たダイヤモンドの真実がここにある。聖地から、聖石へ。動かない奇跡の地から、動く奇跡の石へ。いつも人と共にあって、人を癒し、周囲のエネルギーとは共鳴をし合って、想いもしない不思議を起こして、人を導く。
これからも真摯に、ダイヤモンドの真実を伝えていこうと思う。

若いお二人は、目の前で訳本にサインをしていただき、大喜びでのお別れとなった。
ショールームでのその時々の、意外な人との出会いは、間違いなくあなたへの貴重なメッセージなのであろう。お二人さん、ますますの魂の旅、確信を持って進みましょう。

改めて、なにごとにも一秒の狂いもないタイミングで起こしてくださる神を想い、数々の場面を思い出しながら、亜希子さんをお見送りした日でありました。

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