相性研究ニュース

おなか大切に――「酢」

山梨県の棡原(ゆずりはら)や奄美大島は長寿で知られた土地ですが、それには秘密があるようです。棡原地区の高齢者たちの腸内細菌を調べた結果、善玉菌のビフィズス菌が非常に多く、悪玉菌のウェルシュ菌が少なかったそうです。昔から奄美大島ではサトウキビからとれる酢が有名で、お刺身も醤油ではなく酢で食べるそうです。「酢」には整腸作用があります。これら長寿で知られた土地には「酢」が関係しているようなのです。“老木を蘇らせる花咲おじさん”の中嶋常允(とどむ)先生は「木を蘇らせるための大切な土壌は、身体にとってみると腸にあたります」とおっしゃいます。いくらひとつひとつが素晴らしい栄養素でも、腸が吸収できる状態でなければいけません。それは自然界にある栄養を植物たちが十二分に摂取するためには、ミネラルなどの調和がとれた土壌が必要なのといっしょですね。今回は整腸ということで「酢」をテーマに測ってみました。

ほとんどの方にとって良い酢が見つかりました。それは「黒酢」です。鹿児島の坂元醸造という会社の天然黒酢は測定した全員の方が、なんと「50」になりました。黒酢は精製されてはいない玄米や玄麦などが材料になっている、文字通り黒い色の酢のこと。天然黒酢でもメーカーによって数値は異なりますが、黒酢の特徴としては、一般的な酢に比べアミノ酸や有機酸が豊富に含まれており、これらの成分が特に整腸を促します。醸造酢の作りかたは大きく分けて三つ。まず穀類などを原料とし、こうじ菌を使ってデンプンを糖化し、酵母菌でアルコール発酵させ、酢酸菌で酢酸発酵させ(酢酸菌はアルコール中のエタノールに働きかける性質があります)酢にする場合。次に、果実(もとから糖分)を原料とし、酵母菌でアルコールを発行させ酢酸菌で上記と同じように酢にする場合。そして、アルコールを原材料に、酢酸菌で同じように酢にする場合。合成酢はそういった醸造酢が60%以上含まれ、酢酸もしくは氷酢酸をうすめて化学的に合成されたものです。昔から酢は身体に良いといわれていますが、機械にゆだねきったり、化学薬品を入れて醸造すると、本来備わっていなければならない成分が壊れてしまいます。「50」になった黒酢は米とこうじと天然水だけを使い、太陽で自然発酵させた、全く天然のものだそうです。この黒酢を、美輪明宏さんはれんげのはちみつで割り、愛飲されているそうです。また、どの酢でも良い相性になった方がいらっしゃいましたが、臓器の変性(これに胃腸など五臓六腑が含まれる)が炎症状態の数値だったので、やはり整腸の必要があるのかもしれません。伺ってみると、もともと酢が好きとのこと。感覚的に身体が欲していることも考えられます。天然塩の摂取を勧めている一倉定先生は、食の陰陽バランスからいうと酢は極陰、とおっしゃっていますが、整腸して栄養吸収を助けるためには良いものだと思います。ただ、どれでも良い数値になるわけではありませんので、身体にやさしい酢を選ぶ必要があります。暑かったり、急に涼しくなったりしているこの夏。整腸して気持ち良く乗り切りましょう。

★「坂元のくろず(1年もの)」1リットル \2,400/360cc \980坂元醸造(株)TEL 099-258-1777

*季刊誌「エイトスター」第14号(1998年9月9日号)より
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